ひきこもり状態にある方のご家族のためのセミナー「寺子屋ふぁみりあ」

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セミナー報告

2015年5月

本当のしあわせ


5月7日、今年度の「寺子屋ふぁみりあ」が始まりました。初回は浄土真宗本願寺派布教使で「自死・自殺に向き合う僧侶の会」元代表の柳川眞理子先生をお迎え致し、僧侶としての立場だけでなく、母親としての立場からも、ご自身の出産や育児の体験を交えながら、「本当のしあわせ」というタイトルでご講演いただきました。


先生は冒頭で、「あなたは今、幸せですか?「人間のものさし」で測る幸せ...、「仏さまのものさし」で測る幸せ...、「本当のしあわせ」とは何でしょうか?」と投げかけられました。

「子どもを授かったとき」「いざ、子どもを出産するとき」、そのときは「ただその子が無事に産まれてくれればいい」ということだけを願います。子どもが生まれた瞬間の幸せを思い返してみると、「生まれてきてくれてありがとう」と、生まれてきてくれたことだけに感謝し、そのときは子どもに対して何の要求もしていません。しかし、子どもが成長するにつれ、次第に色々なことを要求するようになっていきます。わが子を愛するが故に、「こうあって欲しい」という子どもの理想像を作ってしまう、「こうすれば私の子どもは幸せになれる」と思い込んでしまう。生まれた瞬間から、「子どもの命の尊さ」は何も変わっていないはずなのに、子どもを測る親のものさしが変わってしまう、と先生は指摘されます。そして、そんなときはもう一度、子どもを産んだ瞬間の幸せを思い出してみると良い、とアドバイスいただきました。

私たちはつい、「これさえあれば幸せになれる」と思ってしまいます。そう思っているうちは、本当のしあわせを味わうことはできません。幸せとは「探すものではなく、気づくもの」です。「ないもの」から探すのではなく、今私たちが持っているものの中に見つけていく。そういうものの中に幸せを見出すことができれば、私たちは今すぐにでも幸せになることができます。

「人間のものさし」とは、自分の都合の良いように目盛りが伸びたり縮んだりします。それに対し、「仏さまのものさし」とは、決して伸び縮みすることなく、「いつでもそのままでいい」と見守って下さっています。私たちは、自分は仏さまから「そのままでいい」と見守ってもらっているにも関わらず、自分の子どもに対しては自分の望むように育って欲しいと思ってしまいます。

人間のものさしではなく、仏さまのものさしで、その子のありのままを受け入れてあげること、外から探すのではなく、その子を通して、その子の中にある幸せを見つけてあげること、それが「本当のしあわせ」であると、柳川先生はおっしゃいます。


「寺子屋ふぁみりあ」とは、同じ悩みを持つ仲間が集まり、仏さまを感じながらお互いが家族のように支え合っていく場であります。子どもに対して、自分だけのものさしで測っていると、なかなか答えは見つかりません。同じ悩みを抱える方々と出会うなかで、新しいつながりを感じ、さらには仏さまとのつながりを感じながら、「寺子屋ふぁみりあ」の家族みんなで「本当のしあわせ」を見つけていきたいと思います。

 
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